ストリートダンスは、1990年を境に時系列で大きく分けられ、1990年以前をオールド・スクール、1990年以降をニュー・スクールと解釈しています。
現在では、ミドル・スクールを加えた3つに区別するのが一般的です。とはいえ、1990年代以前に活躍していたダンサーたちは、自分たちのヒップホップがオールド・スクールという認識はなく、初めてそれを知ったのは、ニュー・スクールという言葉が誕生してからのこと。
新世代のダンサーたちが、いかに、自分たちのスタイルが、それまでのストリートダンスとは一線を引いた新しいスタイルだということを印象付けるため、自分たちをニュー・スタイルのストリートダンスだと定義し強調しました。これにより、それまでの世代のスタイルをオールド・スクールとして定義し、ストリートダンスの世界に新しい潮流を生むことになったのです。
このように、従来の世代をひとまとめにして、全時代的のカテゴリに入れてしまうのは、新世代がよくとる常套手段で、自分達の新たな考え方、捉え方と強調して新時代をイメージさせるのに一役買うことに使われます。
ニュー・スクールは、従来のヒップホップによく見られた、太いゴールド・ネックレスやゴールドの指輪、犯罪や銃などのいかにもといった不良的な要素は排除したことが特徴で、不良でなくても、純粋に音楽やヒップホップが好き、そして、実力があれば評価される新時代の扉を開けたのです。これにより、ストリートダンスの持つ多様性が促進されることになりました。
この時期に新たなスタイルを確立し、人気を博するようになったのが、ア・トライブ・コールド・クエスト、デ・ラ・ソウル、ブラック・シープ、ジャングル・ブラザーズで、彼らは総称して、ネイティブタンと呼ばれ、新しい潮流を生み出した代表格として語られています。
日本では、第一次ディスコブームに六本木で踊られていたものが、ニュー・スクールに近いとされており、シンプルなステップ・ダンスで、ダウンをメインとしたものが多いのが特徴。ハウスダンスもニュー・スクールに含みつつ、現代に至っています。
StudioNEXUS武蔵関校